いつもふたりで・・・

Together with A Guest
--------------------

 2011.12.24 Guest

 「スイーツガーデン・ユウジ・アジキ」パティシエ
 安食雄二さん



--------------------

icon 『 ドリカムの吉田美和さんが自分の師匠なんですよ(笑) 』

渋谷:
安食さんはもともと、どういう風にこの世界に飛び込んでいったんですか?

安食:
調理師学校に行って、和洋中、製菓、全てやったんですけど、最初の製菓の授業で作ったのがシュークリームだったんですね。そのシュークリームを食べた時の衝撃と言ったらなかったですね。“この世にこんな旨いものがあったのか!”みたいな。

渋谷:
あははは(笑)。

安食:
できたてのシュー皮に、できたてのカスタードクリームを詰めて。専門学校の生徒が作ったものですから、大したこと無かったと思うんですけど、もうその時にケーキ屋さんになるって決めましたね。

渋谷:
それから修業時代が続くんですよね。見た目の華やかさとは違った厳しい世界と伺ってますけど…。

安食:
自分は最初のお店が寮生活で、お店の2階が資材置き場で、パッケージとかが置いてあって。その奥に日の当たらない2段ベッドが置いてあるようなところで寝泊まりして。他に行くところと言ったら銭湯ぐらい。友達と離れ、家族と離れ、恋人と離れ。社会人としての自立が一気にきてしまったので、相当辛かったですね。

渋谷:
うわぁ。でもその大変な時期から得たものも大きいんでしょうね。

安食:
大きいですね。お菓子づくりって自分にとっては自己表現なので、自分の中から素直に出てくるものを形にするって、それには自分が一人の人間として、人格をちゃんと形成しないと人の心を動かすようなものってできないと思うんです。パティシエってお菓子だけにスポットが当たりますけど、そのおいしいお菓子をお店に並べるためには、よりよいスタッフ、チームを作らなくちゃいけないので、やっぱり自分にとっては、お菓子を作る以前に人を作るっていうことがすごく難しいんですね。きちんとしたチームがないと、自分が思い描くお菓子っていうのはお店に並ばないので。ということは、人を作るっていうがお菓子を作るテクニックでもあるんです。

渋谷:
面白い。哲学的なお話しですね。

安食:
やっぱり一人じゃ何もできないですからね。

渋谷:
安食さん、今はたくさんのお店のスタッフの師匠でもあるんですけど、安食さんにも尊敬する師匠がいらっしゃるんですよね?

安食:
自分がここまで来れたのは、師匠のお陰だと思ってるんですけど、ドリカムの吉田美和さんが自分の師匠なんですよ(笑)。

渋谷:
それはどうして?

安食:
修業時代の苦労してた時に、ドリカムのカセットテープを何気なく聴いていて、吉田美和さんを知っていくうちにどんどん引き込まれて。人間性だったり、表現者としてのパワーだったり…。憧れる気持ちって大切じゃないですか。自分は吉田美和さんみたいなパティシエになりたいんですよ。

渋谷:
吉田美和さんみたいなパティシエに?(笑)。

安食:
美和さんの音楽って、自分の中から素直に出てくるものを、素直に表現してる、この人はすごいって。自分も自分の中から素直に出てくるものを表現したいっていうのがあって。その憧れる気持ちが自分にパワーをくれるんです。


icon 『 人が大切な人のためにプレゼントする、そのためのケーキ。 』

渋谷:
吉田美和さんとお会いしたこともあるんですか?

安食:
3年前かな? 自分は取材とかを受ける度に「師匠は誰ですか?」って聞かれると、真っ先に「吉田美和さんです」って言ってたんですけど、ひょんなことからドリカムさんの20周年の時に、インターネットテレビの企画でご一緒させていただいたのが始まりなんですけど、その時は、中村正人さんと一緒にケーキを作る企画だったので、美和さんには会ってないんですね。

渋谷:
えぇ。

安食:
その1年後に、ドリカムさんの事務所から連絡があって「安食さんに美和さんのバースデーケーキを作ってもらいたいんですけど」って。「スケジュールが合えば福岡まで来て欲しい」って言われたんで、僕は「もうニューヨークだろうがどこだろうが行きます!」って(笑)。そしたら、美和さんの誕生日に福岡でライブがあって、そのステージで自分がサプライズで登場して美和さんにケーキをプレゼントするっていう話で。

渋谷:
素晴らしい。

安食:
そこからケーキを作って、ライブに参加して。美和さんが「happy happy birthday」って曲を会場のみんなに歌ってもらって、そのバックステージから自分がケーキを持って…。ケーキを持って出て行った時に、美和さんがまっすぐこちらを見て、満面の笑顔を僕にくれたんですよ。感動して泣いてくれるかな、なんて思ってたんですけど、こっちが泣かされちゃいました。

渋谷:
最高じゃないですか!

安食:
その時思ったのが、プレゼントするっていうことは、相手に喜ぶ姿をプレゼントされることなんだって。僕もう美和さんのその笑顔に完全にやられちゃったんですよ。それは一生の宝ですね。

渋谷:
その時の感動をいつまでも大切にされているんですね。

安食:
人が大切な人のためにプレゼントする、そのためのケーキ、そういうことに携われる仕事っていうのは、すごく幸せなことだなって思いますね。

渋谷:
スイーツガーデン・ユウジ・アジキはオープンして2年ですけど、大人気じゃないですか。

安食:
本当に地域の皆さんに可愛がっていただいて。ありがたいですね。

渋谷:
私も先ほど「安食ロール」というロールケーキをいただいたんですけど、ふんわりしていて本当においしかった! とってもシンプルですよね。スポンジ、生クリーム、カスタードクリーム…。

安食:
特に自分は生地にこだわっていて。卵とお砂糖と小麦粉と乳製品。ほとんどのお菓子のベースはこれで構成されているんですね。そこでいかに自分の表現をするか。

渋谷:
限られているからこそ、とても難しいですよね。

安食:
すごい難しいですね。毎日、ロールケーキだけは自分で生地を仕込んでいるので。「安食ロール」って名前を付けてるのは、自分の最大限っていうのをお客様に見てもらいたいっていう意味なんです。

渋谷:
“安らかに食べる”っていう安食さんのお名前の通りの気持ちにさせてくれるんですよね。本当においしくて、人気の理由が分かりました!


あじき・ゆうじ。1986年、武蔵野調理師学校を卒業後、ら利す帆んで修行開始。1993年、横浜ロイヤルパークホテルのオープニングに入社。1996年、パティシエ世界大会マンダリンナポレオン日本人初優勝。フランス研修などを経て、1998年、モンサンクレールのオープニングにスーシェフとして就任。2001年から約7年間、たまプラーザのデフェールでシェフを務めた後、2010年5月、横浜市都筑区にsweets garden YUJI AJIKIオープン。


スイーツガーデン・ユウジ・アジキ
横浜市都筑区北山田2-1-11 ベニシア1階 045-592-9093


--------------
[ back number ]
--------------

Together with A Guest
Choice For Two
Appli Of The Week
On Air Music
Present & mail
Aki's Blog

>> home