Together with A Guest
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2009.05.16 O.A
作家・
宝塚造形芸術大学教授
竹内一郎さん
this week Guest
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icon 『生き方というのは見た目にも表れるんだなって』


渋谷:
竹内さんは2005年に『人は見た目が9割』という本を出されて、ビジネスマンを中心に大ヒット! ベストセラーとなりました。そしてこの春、その続編とも言える『「見た目」で選ばれる人』を出版。どちらもドキッとするタイトルなんですが、すごく面白い本ですね。

竹内:
ありがとうございます。

渋谷:
“第一印象は0.5秒で決まる”というお話があって、本当にゴキッとしてしまったんですが…。

竹内:
アメリカのジョン・マナーという心理学者の調査なんですけども、好きか嫌いか、大雑把な判断だと、0.5秒で相手の人をパッと判断するのと10分くらい時間をかけて判断するのと、そう結果は違わないと。

渋谷:
0.5秒って! そんな瞬間的なものなんですか?

竹内:
そう。私たちは子どもの頃から何千人、何万人っていろんな人たちを見てきているから、この人はフィーリングが合う、合わないっていうのは何となく感じるでしょ? だから目から入って来る膨大な情報でその人のことを判断しているんですね。

渋谷:
”見た目”には、そもそも、どんな情報が含まれているんですか?

竹内:
私は舞台の演出をやったり、脚本を書くのが本業なんです。役者さんがね、私が書いたセリフを上手に喋ってくれると相手に届く。だけど下手に喋ると相手に届かない。それと、言葉よりも言葉以外の情報の方が大きいんじゃないかと思ったんです。それをアメリカの心理学では“非言語コミュニケーション”って言うんです。ところが日本では“非言語コミュニケーション”と言ってもあまり通じないので、“見た目”という言葉で提案したら、日本人にも伝わるんじゃないかなと思ったんですね。

渋谷:
なるほど。日本だと“あうんの呼吸”というか、言葉じゃなくても表現できるという文化があるような気がするんですけど。

竹内:
そうですね。日本人の細やかな仕草とかアクションとかはとても素晴らしい文化だと私は思いますよ。

渋谷:
見た目の良さ、悪さっていうのは、竹内さんはどういう基準で見られているんですか?

竹内:
決してね、美人やイケメンが得だって言ってるわけじゃなくてね、私は役者さんとお仕事をしていて、普段から仕草とか喋り方とかを一生懸命勉強している人は、人間的にも立派な方がたくさんいるんだよね。つまり見た目を磨くことは内面を磨くことで、内面が磨かれれば、それが見た目に表れるんだっていうことを伝えたいんですね。

渋谷:
ええ。

竹内:
そりゃ、若い頃は美人は得だよ。若い女の子はイケメンが好きだと思う。だけれども生き方というのは見た目にも表れるんだなって、歳を取ってくるとだんだん分かるんじゃないかな。

渋谷:
じゃあ、見た目というのは育むもの、なんですかね(笑)。生まれ持った顔だったり、姿ってあると思うんですけども、竹内さんがおっしゃる見た目というのは、それを上回ることができるもの?

竹内:
と、思いますよ。

 

icon 『“愛してる”ということを言葉以外のもので伝えるから、心の奥の深いところまで届くんじゃないかな』



渋谷:
舞台の演出家・劇作家でもいらっしゃる竹内さん。今、稽古の真っ最中だそうですね。

竹内:
『賭博師・梟(ふくろう)』というタイトルで、ギャンブラー達の物語なんですけども、男たちが修羅場の中でした約束を守るという…大切な女性はこうやって守るんだっていうストーリーなんですね。だから恋人同士にも見てもらいたい作品です。

渋谷:
キャスティングや演出をする上でも、やっぱり見た目(非言語コミュニケーション)は生かされている?

竹内:
そうですね。例えば、温かくて優しい人は丸顔になったりするよね。四角い顔だと独立独歩型だったりね。学者やインテリタイプだと逆三角形の顔だったりね。なんとなくみんなが判断するような見た目ってあるんですよね。もちろん人間の中身の全てが外見に現れている訳ではないんですが、分かりやすいところは、そうやって伝えたいなって思います。

渋谷:
例えば、私だと何役が合いますかね?(笑)

竹内:
オファーリアだよ! 知的だしね。

渋谷:
ふふふふ。オファーリアですか! 正直に言ってください!(笑)

竹内:
私、今、心を開いているでしょ?

渋谷:
舞台の場合だと、たった2時間の間にお客さんに伝えなくちゃいけない。そういう時はどういう風に演出されているんですか?

竹内:
やっぱり言葉以外のことが大事だってことを役者に伝えるんだね。つまり「愛してる」という感情を「愛してる」という言葉だけじゃなくて「大っ嫌い」って言った方がもっともっと通じる時もいっぱいあるんだよね。つまり非言語情報にしてその感情をどうやって伝えるか。その方が余韻があるし、伝わり方のインパクトも非常に大きいんだよね。

渋谷:
なるほどね〜。余韻って、大事ですよね。

竹内:
舞台は2時間なんだけど、その余韻は何時間も残りますからね。だから何度も何度も思い出すような思い出ってあるでしょ? とっても深い感動を与えてくれてるってことじゃないかな。

渋谷:
例えば、音楽…、歌の中にも恋愛を歌ったものがたくさんありますけど、竹内さんが感じるいい余韻を残す歌とかってありますか?

竹内:
私が好きな歌? うーんとね、ドリカムの「未来予想図U」。

渋谷:
どんな歌詞でしたっけ?

竹内:
「ブレーキランプ 5回点滅 愛してるのサイン」ってあるでしょ? やはり女の人は、愛してるという言葉を言って欲しいと思うんだ。

渋谷:
そうですね。言葉にして欲しい。

竹内:
だから男はやっぱり伝えなくちゃいけないと思うんだ。そのあと別れ際にブレーキランプを5回点滅させることで、“愛してる”ということを言葉以外のもので伝えるから心の奥の深いところまで届くんじゃないかなと思うんだ。この歌の歌詞を聴いてても。

渋谷:
はい。

竹内:
言葉は言葉として大事だけど、深い感情は言葉以外のところ、その余韻のところにあるんじゃないかなと思うんですよ。

渋谷:
うんうん。

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