
『法律で新しい混浴風呂を作ることはできない』
渋谷:
「秘湯」「混浴」って宮地さんのテーマなんですか?
宮地:
そうですね、温泉ライターになったきっかけが「混浴」と「秘湯」をテーマにした連載だったんです。
渋谷:
そうそう、宮地さんは本来、書籍の編集者で、温泉に関してはご自身が誌面にまで出ることになったんですよね。
宮地:
そうです(笑)。そういう経緯があるので、温泉ライターとしていろんなところに行くんですけど、一番得意なのが秘湯と混浴なんです。
渋谷:
そういうことなんだ。
宮地:
割と混浴というのがクローズアップされるんですけど、私にとっては秘湯も大きなテーマで、秘湯って混浴のところが多いんですね。
渋谷:
「秘湯」と「混浴」は重なるんですか?
宮地:
秘湯は歴史のある宿が多くて、そういう所に混浴の湯船が残っていることが多いんです。今は法律で新しい混浴風呂を作ることはできないんです。
渋谷:
そうなんですか!
宮地:
新しくは男女別のお風呂しか作れないんですよね。なんですけど、何百年も前からあるような秘湯の宿には混浴風呂が残っていることがあって・・・
渋谷:
何百年・・・!
宮地:
歴史もあるし文化的な意味もあるので、混浴風呂を壊さないで残しておいていいですよ、ということになっているんです。
渋谷:
日本は昔は混浴の習慣があったんですよね。
宮地:
江戸時代ぐらいまでは混浴が当たり前だったんですね。明治時代ぐらいから規制しましょう、ということになって現在のような形になったんです。
『混浴風呂の多くは、開放的で素朴な雰囲気があるんです』
渋谷:
混浴って女性だと抵抗ある方も多いと思うんですが、どこか初心者におすすめはありますか?
宮地:
神奈川からだと行きやすいのは伊豆あたりですかね、伊豆にも混浴風呂がある宿があるんですが、伊豆半島の真ん中ぐらいの天城に「天城荘」という所があるんです。そちらは巨大な滝が見える混浴露天風呂がありまして、滝巡りをする観光客の方がいらっしゃるので・・・
渋谷:
え!!
宮地:
なので、昼は水着を着て入れるんです(笑)
渋谷:
一瞬あせりましたが(笑)、それはいいですね!!
宮地:
しかも宿泊される人なら、夜はバスタオルを巻いて入ることができるんです。
渋谷:
初心者にはいいですね。広さは?
宮地:
かなりありますね。湯船が2つぐらいあったと思うので、窮屈な感じもないですし。
渋谷:
広さがあれば、男性の多い場所から離れたりできるし、初心者にはうれしい。
宮地:
たしかに、初心者は広めのお風呂を選ばれたほうがいいですね。天城荘はおすすめです。
渋谷:
バスタオルがOKのところとNGのところってあるんですね。
宮地:
そうです、宿ごとにルールが違うので、事前に確認していただくのがいいと思います。
渋谷:
他に人がいるのってプライベート感がなさそうですけど、混浴風呂ってアットホームな感じが味わえそう。
宮地:
やはり混浴風呂の多くは、開放的で素朴な雰囲気があるんです。今は、客室付きの露天風呂が流行っていて増えてますけど、開放的な雰囲気で、自然の中の大きな湯船で入るのは、また全然違って良いものですよ!